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Luxor

30階建てのピラミッド、斜めに昇るエレベーター、そして地球でいちばん明るい光。

Luxor
Photo credit: matsayz / Mapillary (CC BY-SA 4.0). All image credits.

Key facts

Narration transcript

来ましたよ、左手。三十階建ての黒いガラスのピラミッド、正面には本物のエジプトのスフィンクスがうずくまり、日が暮れると、そのてっぺんから白い光の柱がまっすぐ空を突き刺します。あれが Luxor(ルクソール)、開業は一九九三年。新しいリゾートは、ピラミッドでもお城でも街でも、とにかく「何か」でなければならなかった、そんな時代のものなんです。

このピラミッドの形は、すてきな難問を生みました。傾いた壁に普通のエレベーターは通せません。だから Luxor のエレベーターは — 彼らは「インクリネーター」と呼んでいます — 実際に斜めに、約三十九度の角度で、斜面の内側をケーブルカーのように昇っていくんですよ。

そしてあのてっぺんの光、ただの飾りではありません。地球上で最も強い光の柱のひとつで、キセノンランプの列が放っていて、パイロットは砂漠のはるか遠くからでも見えるそうです。私のいちばん好きな話はここから。この光は虫の群れを集め、その虫がコウモリとフクロウの両方を呼び寄せるんです。つまり Luxor は、うっかり空の上に、小さな輝く生態系を作ってしまった。Strip の上の光の柱の中で、狩りが行われているんですよ。

このまま北へ走りましょう。すぐ先の左手で、テーマがまるっきり変わります。まずは中世のお城の尖塔と旗、そしてそのすぐ後ろに、一区画にぎゅっと詰め込まれた小さな Manhattan の摩天楼です。